遥か2019回顧

山本夢人です。

「遥か2019」が終了して一週間がたちました。

キャスト達はそれぞれの所へ旅立っていき、私もまた、新しい場所へ進もうとしています。

ですが、かすかにですが、まだ「遥か2019」の余韻が残っているGW最終日。

3月20日に顔合わせして4月28日に千秋楽を迎えた今公演を振り返ってみたいと思います。

今回の出演者は過去最高31人、オーディションには75名前後の応募があり、選出は困難でした。

選んだ31名は全員素晴らしかったですが、落とした女優さんの中にも能力が高い人は結構いました。

この選出が、それぞれの女優さんの人生を少なからず変える部分はあると思うので、いつも責任重大と思って選出するのですが、ただ選出できない女優さんにもオーディションに参加してくれたことで何かを持ち帰ってほしかったので、相当考えてプランを練り、少ない時間の中、濃いオーディションを開催し、役者とは何か、この世界を生き抜いていくためのコツとは?オーディションの少ない時間の中でで語ったつもりです。

ご縁がなかった方の中にも、何か心に残ったものがあればいいなと思います。

それから合格通知を出して、各事務所様と打ち合わせをさせていただき、顔合わせ、そして合同稽古2日間、役決めとなりました。

キャスティングの仕方をよく褒められるのですが、嬉しいですけど、自分としては演出家として当然の仕事をしているという感じです。

私の中でのポイントは人の本質を見るということです。

これは、どの仕事をしても感じるんですが、演劇に関わらず、管理職の方は「人の本質」を見ます。

舞台演出家という仕事は、役者を導く技術、演劇経験、本の読解力、芸術センス、役者・スタッフ・事務所等との調整力、そもそもの人間力、様々な能力が問われる仕事ですが、一番根本となるのは、人の本質を見るという力だと思っています。

まあ、自分にどこまでその能力があるのか知りませんが、限られた時間で役者の魅力と現段階の能力を把握し、その人の道を耕す、進むための道筋と響く言葉を考える、というのが、演出家の大きな仕事ではないでしょうか。少なくとも私はそう思っています。

稽古が進んでいきます。

最初、ぐっと力をつけたのはMOONでした。

MOONはAUBE経験者が割と多く、自分の演出方針に対する理解力が早かったのかもしれません。

本番OKなシーンが早い段階で多く見れたのはMOONが圧倒的だった気がします。

そして、MOONの出来の速さに対して、EARTHで一度喝を入れることになります。

それから、EARTHが変わりました。

一気にEARTHというチームが活性化し、翌週には、残り一週間を残して、もう来週から劇場入りできるんではないかという仕上がりを見せました。

その噂を聞いて焦ったのがMOONチーム。

MOONチームはかわるがわるEARTHを見学に来、チーム内で話し合い、試行錯誤を重ねていました。

EARTHは王者の風格の勢いで、ずっと、最後まで調子が良かった。

正直「遥か2019」におけるチームEARTHは、振り返ってみれば、6公演12チームあったAUBE史上最強チームだったような気もしないでもないです。

そんな素晴らしい出来のEARTHを横目に、なかなか状態を上げられないMOON。

手を抜いている人は誰一人いなかった。

でも、そこには確かな壁があり、その壁を、それぞれの力で打ち破ってほしかった。

私は、今回のMOONに関しては、結構突き放す演出をしたかもしれません。

その壁を自分の力で乗り越えてほしかった。

そしてMOONは、最終稽古残り2日前にEAETHを抜くぐらいの神かかった通し稽古を見せてくれます。

もちろん、EARTHもそのあと、劇場に入ってからきっちりと仕上げ、素晴らしい公演を4公演見せてくれましたが、「役者を成長させる」場所のAUBEとしては、今回のMOONチームの浮き沈みに対して、非常に感慨深いものがありました。

何か、そういった、若いキャストの浮き沈みあっての本番であったということが、何か少しでもお伝えできていれてればいいなと思っています。

この話、後日にもう少し続けるかもです。

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