山本夢人です。

今日もブログを覗いていただいてありがとうございます。

リーディングライブ「星を買いませんか」
6月22日(土)チケット予約受付中です。
ぜひ、ご来場ください。
https://www.aube-girlsstage.com/s/next.html

7月分もキャスティング中ですので、決まりしたいお伝えします。

今日は、2週間前ぐらいに書いたブログの続きを書きたいと思います。

「女優が目に見えて伸びる瞬間を目撃した日の話」です。

先日の「星を買いませんか」に出演してくれた藤井奈々さんの話になるんですが、2013年11月下北沢で上演した「約束」という公演の打ち上げが発端になります。

この公演は、当時の私たちの団体「レッドカンパニー」的に非常に混沌とした公演でした。

AUBEで上演した「遥か2019」の初演である「遙か」ザ・ポケット公演を終えて、多くの仲間がどんどんうちに入ってきて、内部でも次の方向性をどうするか、活発な議論がなされていた時期でした。

その中で、オーディションを受けに来て、主演に抜擢した藤井奈々さん。

当時の藤井さんは日テレジェニックで頑張っていた時期でした。大手プロダクションのグラビアアイドルがひしめく中、彼女は凄く頑張っていまして、結果、日テレジェニックの敢闘賞をとりました。

それだけでなく、当時SNS文化でない中、藤井さんは稽古初日から千秋楽まで、ブログを1日2回、ずーっと書き続け、「約束」という公演のPRを続けてくれました。ブログを1日2回、ずーっとですよ。すごくないですか?

その成果もあって、公演は多くのお客様にお越しいただいて、藤井さんも、すごくたくさんのお客様を呼んでくれて、素晴らしい公演になりました。

しかし、内部的には、レッドカンパニーにずっと出演してくれた役者たちといろんな議論があり、正直打ち上げの雰囲気は、あんまりよくなかったです。

で、初主演だった当時22歳の藤井さんはウキウキしてたんですよ。もう愛おしいぐらい。それがすごいわかって、初主演の打ち上げって、そりゃウキウキしますよね。

でも、周りはちょっと違った雰囲気で、私としてはみんなに藤井さんをもっとねぎらってあげてほしかったんですけど、そのメンバーたちの思いは別の方向を見ていて、そのメンバーの思いもわかる。

そしたら、ウキウキしてた藤井さんが、空気を呼んだのか、態度が変わったんです。

「私には何が足りないんでしょうか?」

こう言って来たんです。なんか、本当に申し訳ない思いでいっぱいだったんですが、何か彼女にプラスになることをと考えた結果、私は酔っぱらいながら、この話をしたのを覚えています。

「テレビドラマの主演の人が現場にクッキーを作ってきたって話、聞いたことない?あれ、なんでそんなことすると思う?」

これ、今でもAUBEの主演の子に、もれなくしている話です。(だいたいカンフェティの取材のときに言っています)

「主演からわき役やスタッフへの心遣いというのはとても大切で、もしなっぴに、わき役やスタッフの人たちへの配慮がもう少しあったら、今の雰囲気はもう少し違ったかもね。」

その話をした瞬間の藤井さんの顔が急激に変わったのをとても覚えています。

は!って顔して。

「私、これからもっともっと人に必要とされる女優になりたいと思います」

そんな感じのことを言って、その打ち上げを終えました。

次の日、公演の色んなことをねぎらうメールを藤井さんに送ったんですけど、返信は、色んなことがあった公演のことではなく、主に打ち上げのその言葉に集中していました。

で。

そのあとすぐに、当時のマネージャーにこの「星を買いませんか」の企画を伝え、2013年のクリスマスに上演しました。

その間、およそ2か月弱。

クリスマスにもかかわらず、多くのファンの方が来てくださいまして、藤井さんのリーディングは素晴らしかったです。

終演後の記念撮影会は永遠かというぐらい長い時間行われていました。

で、藤井さんはファンの方にプレゼントをたくさん用意していました。

で、終演後。

お客様がお帰りになった後、私含むスタッフ一人一人に

「私がこうやって活動できるのは皆様のおかげです」

って、スタッフ一人一人の手を握って、スタッフ一人一人にプレゼントを渡していったのでした。

この瞬間に、私は思いました。

この人は、どこまでも伸びていける人だと。

私も、この人を見習って、もっと変わらなければと。

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この先にもいろんな話はあるんですが、今日はここで終わりです。

ここで終わりですが、この話はAUBE殿堂入りの話です。

要は、克服する力です。

たまに、うちのキャストにもこの話しています。

女優、タレント、色々なやり方・伸び方があると思うんですが、2か月弱という短いスパンで、こうやって「大きく変われる」人は、なかなか見かけません。

変わり方がわからない人もいるでしょう。

課題があって、変わる、克服する。

その力がある人が、この世界で生き残っているし、本当の力がある人だと私は思っています。

ビジュアルとか、才能とか、そんな言葉が先走る世界ではありますけど、1000年に一度のとか、そんな世界ですけど。

でも、人間力こそが役者の大きな武器であり、そこを磨くことこそが、自分の活動の場を広げていく、一番の武器なのです。

私やAUBEという現場は、そんな、強く上を向く役者、変わりたいと思っている役者に、出し惜しみせず、無償の力を提供できる存在でありたいといつも思っています。

また書き込みます。